昌子住江(関東学院大学工学部教授)

 

 私は普段、横浜や横須賀といった大都市でのまちづくりに関わっています。横須賀市の追浜地区では、空き店舗を利用したまちなか研究室を拠点に、地元の方々と一緒に活動をしています。一方では毎年のように町並みゼミの全国大会に参加し、歴史的な町並みを持つ地域の方々とお話する機会を持っています。2000年以降奈良市奈良町や宇陀市(旧大宇陀町)の方々と、研究室としての交流の機会も持っています。

 今回熊川宿に伺い、歴史的町並みを復元し維持して行くということが如何に大変なことかを再認識するとともに、生活第一、住民第一の町並み保存ということが、このまちにある種の風格を漂わせていることを感じています。ただ将来に向かっては、高齢化、少子化でその存続に大きな問題を抱えており、ここに大学が関わることで解決に向けて着実な動きを起こせないか、平成18年度全国都市再生モデル調査でその糸口を探ろうとしております。よく、まちづくりには土の人(地元住民)と風の人(外部の人間)がうまく結びつくと良い、といわれます。あくまでもまちづくりの主体はそこに住んでいらっしゃる方です。外の者は良い風を吹かす。大学の無い地域での大学と地域の連携、という難しい設定ですが、学生や教員という外からの風が、まちを生き生きさせる心地よいそよ風になればと思います。

 幸い訪れる度、皆様に受け入れられていることを感じています。営々として住み続けて来た誇りあるまちに、これからも住みつづけ、その歴史を伝えるため、大学と地域が連携することで、学び・考え・少しずつ実行に移す仕組みをつくりたいと思っています。

 


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